■ご挨拶 ──著書『尾川充江子のすぐに役立つ家庭きもの読本』 より
日本のきものは、世界中の人々の称賛の衣裳であり、他の衣裳とは比べることも出来ないすばらしい民族衣裳です。
美しいばかりでなく、材質、染め、文様（柄）と、その伝統工芸技術は奥深く今日のようにオートメーション化された量産、均一化ばかりの世の中にあって、連綿と受け継がれたきものの持つ文化と伝統のすべては貴重な日本人の誇りです。
きものの美しさはもちろんですが、きもの姿には失いたくない日本人特有の美しさがあるのです。
直線裁ちの衣裳は、ボタンひとつない胸元の合わせなど、毅然としたその人の第一印象を表します。
きものにそわせる慎ましい足の歩み、腰紐、帯をきりりと締めれば、今までの自分とは違う別人のような自分を感じることでしょう。
皆様、こんなすばらしい魅力的な日本の美の財産ともいえるきものを、お一人、お一人が着る喜びを感じてくださることを願っております。
日本きもの教育センター 尾川充江子
■ 著書のご紹介──『尾川充江子のすぐに役立つ家庭きもの読本』
日本きもの教育センター会長であり、着付け指導の草分け的存在として活躍してきた著者による、きものと着付けの実用書。着付けに必要な小物や下着の揃え方、半襟のつけ方に始まり、自分一人で着るきものや帯の結び方を、写真と図解で丁寧に解説します。また「人に着せる」「男のきもの」「礼装」「帯結びを楽しむ」……と、これ一冊で家族中の着付けが独習できるよう工夫されています。「きものの知識」では著者の創作デザインや色あわせなどをカラー写真付きで紹介。憧れのきものをあなたもご自身の手で着てみませんか？
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